不思議な仕掛けのスピアグラス



雨季になると、森林地帯で背の高い青草が瞬く間に茂ります.スピアグラスは、なかでもっとも知られているものです.スピアグラスは、1日に3〜4cmずつ伸びて4mにもなります。

種を見ると、この草がなぜスピアグラス(槍草)と呼ばれているかが分かります。種の一方の端がとても尖っているからです。もう一方の端は、柄が長く伸びて、のぎと呼ばれます。種が熟して地面に落ちると、小さな槍のように地面に突き刺さります。のぎが乾くとコルク抜きのように回転して、種を地中深く押し込みます。地中に埋まることによって、乾季の山火事から種を守るのです。また、雨季になり水分を得ると、再び回転
して地中深く入り発芽します。


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