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ナッシュビル・エリザベス・タウン・シンシナティ>
コース

アメリカ南部の様々な音楽を求める6日間の旅(その2)


アメリカの音楽を求める旅の続き


 アメリカ合衆国の車の旅は、名所旧跡をただ観て回るだけの旅でなく、各地での様々な体験や出会いが出来る、本ものの旅なのだ。このコースでは音楽をテーマに各地を訪ねる。

それぞれの町にそれぞれの音楽あり

 ディキシーランド・ジャズのメッカとして知られるニューオリンズから出発し、ミシシッピー川の上流から支流のオハイオ川、更にその支流のカンバーランド川をさかのぼると、河畔の町テネシー州ナッシュビルがある。そこは町中がアメリカの民謡ともいうべきカントリー・ミュージックの町として栄えている。本来はテネシー州の州都、州政治の中心都市のはずだったのが、いつの間にかカントリー・ミュージック、音楽の町として栄えるようになってしまった。

 ナッシュビルから出発し、北隣りのケンタッキー州へ。エリザベス・タウン郊外には、あのステファン・フォスターの名曲「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム」の町がある。

 更に北へ進み、アメリカ南部から中西部の州オハイオ州に入ると、シンシナティー・シンフォニー・オーケストラの町、シンシナティーがある。

              


コースガイド


 1日目

カントリー・ミュージックの町、ナッシュビル


 <その4>の(その1)のコースから続ける場合は、このナッシュビル滞在の部分は重複するが、今回のコースだけでも音楽の旅を楽しめる様に、ナッシュビルのコース案を再度案内する。

 ナッシュビルの町は町中がカントリー・ミュージック一色だ。この町での滞在はカントリー・ミュージックをテーマにしたテーマパークが経営するオープリーランド・ホテルがお勧め。音楽の旅にはピッタリかもしれない。ホテルにチェックインした後は、音楽をテーマとしたオープリー・ランドへ。夜は、カントリー・ミュージックを聞きにダウンタウンのオーキッド・ラウンジなども面白い。グランド・オール・オープリーは予約券を買っておく必要がある。

 
オープリーランド入り口 グランド・オール・オープリー

 2日目

ナッシュビルではグランド・オール・オープリーはマストだ


 ダウンタウンにあって以前はグランド・オール・オープリーが開かれていたライマン公会堂、そしてカントリー・ミュージックの殿堂ホール・オブ・フェイムへ、更にミュージック・ロー、ミュージック・スクエア、レコーディング・スタジオなどを巡る。時間があればもう一度オープリーランドを訪ねるのもよい。そして是非、オープリー・ランドの中にあるオープリー・ハウスでのグランド・オール・オープリーの音楽会へ出向いて欲しい。

 
レコーディング・スタジオ カントリー・ミュージックの殿堂

コラム: ケンタッキー州とテネシー州のバーボン・ウイスキー

バーボンを買えるファースト・チャンスとラスト・チャンス

 最近ではアメリカン・ビールが日本でも評判の様だが、ビールはヨーロッパから麦やホップがアメリカに入って来るようになってアメリカでも盛んに作られるようになった。そしてアメリカの国民的飲み物までになったのだ。

 しかしアメリカ本来の酒といえば、やはりバーボン・ウイスキーなのだ。アメリカ大陸が原産のコーンを原材料として作られているが、地方によって作り方に多少の違いがあるようだ。このコースのテネシー州とケンタッキー州はアメリカの中でも一番のバーボンの特産地だが、バーボンといえばケンタッキー・ストレイト・バーボンを思い浮かべる人が多い様だ。

 そんなケンタッキー州に、あのアル・カポネが活躍した時代の「禁酒法」がまだ州法として残されているのには驚かされた。州の中の郡、そのカウンティーごとに禁酒法が適用されるところとされないところがあって、その境目に良くリカー・ストアー、つまり酒屋が建っているのでそのことが良く解る。

 そこには大抵、禁酒法が適用される郡から外へ出る人向けには、「ファースト・チャンス」という表示がされていて、反対向きには必ず「ラスト・チャンス」と表示されているのだ。これは、ネバダ州などのようにギャンブルを認めた州と、認めていない州に分かれてるのに似ている。
 
ファースト・チャンスとラスト・チャンス バーボン・ウイスキーの瓶




 3日目

リンカーンの生まれた丸太小屋ヘ



 バーボンとケンタッキー・ダービーの州ケンタッキーへ、日本の自動車工場の進出で知られたインターステイト65号線を北上すると、国立公園になっている巨大な鍾乳洞がある。ここでは何千年何万年のあいだ天井からぽたぽたと垂れて来る水の音だけの世界をのぞいて見る。国立公園のパークレンジャーが懐中電灯で奥深い鍾乳洞の中を案内してくれる。

 そして国の歴史保存区になっているリンカーンの生まれた丸太小屋や少年時代を過ごした丸太小屋が残るホッジェンビルへ。泊まりは、エリザベスタウンかバーズタウンあたりのモーテルを探す。見付からなければルイビルの郊外のホテルでも良い。

 
マンモス・ケーブ国立公園 リンカーンの丸太小屋

 4日目

オールド・ケンタッキー・ホームとミュージカル


 ステファン・フォスターの名曲、「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム」を生んだ建物が今でも残されていて、州立公園になっている。1818年に建てられたこの家はフォスターが作曲をした机や楽譜、ピアノまで残されている。

 実は、このコースは是非夏の間に訪ねてほしいコースなのだ。それはこの州立公園の中に野外劇場が作られていて、夏の間だけ「ステファン・フォスター・ストーリー」というミュージカルを上演しているからである。週6日間、30年以上も続けてきた超ロングランのミュージカルで「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム」の他に、「オースザンナ」、フロリダ州の州歌にもなった「オールド・フォークス・アット・ホーム」など。昼間時間があれば、近くの町ロレットのメイカースマーク社のバーボンの工場などを訪ねてみるとよい。

 
マイ・オールド・ケンタキー・ホーム ステファン・フォスター・ストーリー

 5日目

ケンタッキー・ダービーとホースパークへ



 インターステイト65号線でルイビルに入り、ケンタッキー・ダービーの会場チャーチル・タウンへ。年一回のダービーの時は大変なお祭り騒ぎだが、普段は静かな所だ。ルイビルを東にインターステイト64号線でレキシントンへ。馬をテーマとした州立のテーマパーク、ケンタッキー・ホース・パークがある。

 ここではサラブレッドのレースだけで無く様々な馬にちなんだ競技や展示も数多くある。レキシントンはインターステイト75号線で北上。途中、ジョージタウンのトヨタ自動車工場などに立ち寄って見る。オハイオ川を渡るとオハイオ州のシンシナティーへ。

 
ダービー会場 ケンタッキー・ホース・パーク

 6日目

町中が音楽と芸術の町シンシナティー



 アメリカ南部からオハイオ川を北に渡ると地元の人はミッドウエストと呼ぶアメリカ中西部に入る。ニューオリンズから遡って来た外輪船の汽笛が聞こえてきそうな州境の橋を渡るとすぐシンシナティーのダウンタウンへ入る。オハイオ川ぞいに南下すると川が大きく曲がった所にシンシナティー・シンフォニー・オーケストラの野外演奏会が開かれるリバーベンドがある。

 夏の演奏会はスケジュールを良く確認して出かけると素晴らしい体験が出来る。町へ戻る途中、右手の丘の上には、芸術家が多く住むマウント・アダムスがある。そして、ダウンタウンのミュージック・ホール、更に昔のシンシナティーの中央駅、ユニオン・ステーションが新しく生まれ変わり幾つものミュージアムになっているのも見どころである。

 
シンシナティー・シンフォニー ユニオン・ステーション


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