世界文化遺産アボリジニの壁画
(ロックアート)



カカドゥ国立公園には、4万年ほど前からずっとここに住んでいるアボリジニの人々が生活を描いた壁画があり世界文化遺産に指定されています。なかには2万年前に描かれたものもあり、スペインのアルタミラ洞窟やフランスのラスコー洞窟の色彩壁画と同じかそれより古いと考えられておれ世界で最も古い壁画の一つです。

壁画には、主に赤と黄色と白の3つの色が使われています。

赤=赤鉄鉱、黄色=褐鉄鉱、白=パイプ粘土/カオリン

絵の具は材料を岩の上で粉になるまですり潰し、水と植物の樹脂と混ぜ作られています。壁画は、毛のブラシ、噛み砕いた植物の茎、小枝、羽根などを用いて描かれていますが、時には、絵の具を口に含ませ岩の表面に吹き付けています。また、絵の具を付けた植物を岩の表面に押し付けたり投げ付けたりもしています。

カカドゥの壁画には、いくつかのスタイルがあります

生物の体のなかの器官や骨が透けたように描かれている“X線画法”が最もよく知らたスタイルです。また、このスタイルは最も新しいものです。

もっと古いスタイルで、解剖学のような細部よりも動作や性質を特徴的に生き生きと描いた“ダイナミック”と呼ばれる別のスタイルもあります。

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